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キープ奏法〜タッチに全集中

以前、キープ奏法のステップ1を行う際には、何か一つの言葉による意識付けがおすすめと書きました。

 

キープ奏法は、弾き始めから終わりまで同じタッチをキープして弾いていく、というシンプルな奏法ですので、決して難しく考える必要はないのですが、常に同じタッチをキープするためには指の感覚に言わば「全集中」する必要があるため、演奏前に一瞬で指の感覚を呼び起こすべく、自分自身の指の感覚をリンクさせた言葉を何か一つ決めて言い聞かせることが有効になると思います。


また、それに加えましてピアノでは何かしらの音楽を演奏するわけですから、曲自体についてのイメージ、言い換えるならば音楽そのもののイメージは必ず必要です。すなわち、以上をまとめますと正確には頭の中で「音楽そのもの」+「指の感覚を瞬時に呼び起こすための言葉を一つ」をイメージすることになります。

 

なお、音楽そのもの以外に二つ以上のことをイメージするとタッチが乱れやすくなるということは実はかなり多岐に渡る話でもあり、レッスンに於いても重要事項の一つですので、今後折に触れて私自身がこれまで陥ってしまった実例を交えつつご紹介する予定です。

 

以前に書いたブログ内容の確認になりますが、私自身がキープ奏法のステップ1→演奏の際に言い聞かせている言葉は「指を上げずに」(弾いて行く)のみです。ただし、「指を上げずに」という言葉はあまり伝わり易いとは言えないため、現在レッスンでは「ダラダラな指で」(弾いて行く)等の言葉もおすすめしております。私自身の実際の感覚では「指を上げない」と意識して弾いていると、結果的に「ダラダラな指で」弾いている感覚になる、というのがより正確な所かなと思います。

 

以上、おすすめの言葉を二つ上げましたが、最終的にはタッチのキープの感覚が掴めた時に自分自身でどのような言葉で表現すると一番しっくりくるのかが大切であり、それが上記の言葉以外であっても全く問題ございません。レッスン内容やこれまでのブログ等を参考に、引き続き色々と試してみてください♪