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キープ奏法〜キーワード「指を十分に使う」

キープ奏法における重要な概念「指を十分に使う」。既に何度も登場しておりますが、大切な部分ですので改めて整理したいと思います。

 

キープ奏法のステップ1では、手を楽にして膝の上に手のひらを置いていただきますが、この状態が既に「指を十分に使って打鍵をした」タッチになります。

 

無理に重みを加えようとする必要はなく(そうすると押し付けたタッチになってしまう)、あくまでリラックスして手のひらを置くのみです。逆に軽く置いただけですと、弱音を出す時に使う指を少しだけ使ったタッチになります。また、音量については主観になりますが、メゾピアノからメゾフォルテ以上の際には常に指を十分に使ったタッチとなります。それから、指を十分に使ったタッチ、指を少しだけ使ったタッチ共に、鍵盤を下まで下げずに途中で止めようとすることはありません。(鍵盤の深さは僅か1センチほどしかないですし、弱音の際に鍵盤を途中で止めようと不要な力を入れますと、タッチの統一が乱れる可能性が高いと思います)。

 

以上、指を十分に使うタッチですが、キープ奏法のステップ1におけるタッチの確認、そしてステップ2での打鍵状態を保持するトレーニングを行う上で外すことのできない、最重要と言っても良い大切な部分です。

 

手のひらを膝の上に置く動作からも分かる通り、指を十分に使うと言っても、例えば「指を根元から大きく動かそう」などというように思う必要はなく、そのように思うと、かえって手の中を固めてしまうことにつながりやすいですので、注意して実践してみてください♪︎